なないろぷれす なないろぷれすへのお仕事依頼はこちら
水玉区切り

黄昏時にたそがれる

掲載日  2022年2月16日

執筆者  めんめ

あぁ、もうこんな時間か。と、ノートバソコンを閉じて、カバンにしまった。
社会人が「こんな時間」、と焦るには早すぎる15時半。
私には、小学生たちの学校の迎えとスポ少への送迎という任務が、これからある。

 

ぐしゃりと荷物を押し込んだカバンを背負って車に向かう。一息つきたいから、本当はあと10分だけ早く仕事を切り上げたいな。
でも、それは仕方がない。
働く母親ってきっとそうなんだろう。

 

今日、作り始めた資料は仕上げられなかった。返したいメールも、読んでおきたい資料も、誰かに相談したいことも、まだある。区切りよく終わらせられず、毎日が強制終了。
でも、それだって仕方がない。こんな時間に抜けるのが可能なだけ有難い。
迎えの車の中で、そんなことをぼんやり思った。

 

子どもたちを迎え、家で練習着に着替えさせ、練習場に子どもたちを連れて行った。
練習は16時半から。
練習に送り出したことで、17時少し前に自分の時間を手に入れた感覚になった。
ただこの時間は、自分の時間ではなく、やり残した仕事をしなくちゃ。
家に帰ろう。

 

一息つきたい……と、見上げた空。
寒色と暖色のグラデーションが広がっている。自然ってすごいなぁ。すごく綺麗。
バタバタとこの時間を過ごした、この心を穏やかにさせてくれた。

 

足を止めてスマホカメラのシャッターを押す。
綺麗な夕焼けを見つけたら、毎回シャッターを押すようになった。

 

 

 

一息つく間もない。なんて思っていた。
出会えるとそれだけで。嬉しい。こんな綺麗な空が見れたのは夕方バタバタは私に一息ついて、と神様が言っているのかもしれない。

 

あ。もう17時間か。
でも焦ることない。まだ17時。うちに帰って残っているタスクを終わらせよう。
冷蔵庫のあるもので、簡単な夕食にしよう。

 

できるだけのことを、精一杯やるだけ。
深呼吸した。駐車場に戻り、北風に押されて重い車のドアをグッと開けた。

 

ライター

めんめ

大船渡市出身、陸前高田市在住のななぷれ編集長&カメライター。夕焼け空や海など、きれいな景色の写真を撮るのが好き。日課はキッチンリセットと水まわり掃除。週末は野球キッズのおっかけ。10年ぶりに再開したサーフィンが最高に楽しいです!